KP向け：
ネタバレを含む概要

【神話生物】なし / アーティファクトの狂信者

【登場アーティファクト】【治癒の軟膏】【細胞質形成促進剤】【抜擢術】

【呪文】なし

シナリオ背景

噂の山で処方された薬の正体は、一時的に体力を増大させるがのちのち悪影響を与える種類の禍々しいアーティファクトの数々だった。

【治癒の軟膏】は失った器官を再生させるが無秩序に増やし続け、
【細胞質形成促進剤】は驚異的な回復力を得るが原ショゴス化し、
【抜擢術】は義肢を与えるが同時に悪夢と鬱病ももたらす。

だが、彼女が救って来たのは、そのアーティファクトが無いとすぐにでも死んでしまうような患者ばかりなのだ。

「貴方の命を救いたい。──貴方の命を奪ってでも」と彼女は微笑む。

目星や心理学などに成功すれば、それは笑顔などではなく過去に患者を何人も死なせてきてしまった己の無力さに絶望した故の自嘲の笑いが張り付いたものだと分かるだろう。

自分の目の届く範囲の人間はどんな手を使っても全て治療する、という信念のもと、治療に使えそうなアーティファクトを収集した【アーティファクト狂信者】が彼女の正体である。SAN値は10。宗教団体との取引はアーティファクトの売買のため。

ED分岐

戦闘でフローレンスを倒すことは可能だが、その場合療養所の人間は全員死ぬ。
彼女は今シナリオのボスではあるが、戦闘力はほぼ皆無の一般人のうえ、長年の看病で疲弊している為HPが異様に少ない。PCが牽制のつもりで攻撃を仕掛けたら殺してしまった、ということもあるだろう。その際、アーティファクトを使って回復させるか否かもPCに話し合わせること。

上記の仕様の為、最終決戦は戦闘よりも、PL同士のリアルな葛藤や話し合いを想定している。
戦闘のターンもフローレンスは攻撃を仕掛けて来ず、説得や疑問を投げかけることなどをPCに対して行ってくる。その彼女を倒すのか、倒した後診療所はどうするのか、彼女は間違っているのか、一時的な延命に意味はあるのか、クトゥルフ的アーティファクトに頼った治療方法を是とするのか、そしてそれに自分達に口を挟む権利はあるのか。

彼女や薬をどうするかは十分に悩み話し合ってもらって良いので、KPは時間を多めにとっておくこと。PVPの可能性も想定しておくと良い。